【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
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都市の中の巣
【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【リレーインタビュー】建築家 アタカケンタロウ
建築から自由になること
聞き手 竹山、玉井、宮本、鈴木
記録 吉田、西尾、夏目、三浦、江川、森下、阿波野、杉村、鵜川、藤井、嶌岡、吉川
2013年7月2日 竹山研究室にて
建築家へのリレーインタビューとして、前号でインタビューした前田茂樹さんからご紹介いただき、建築プロジェクトだけでなく、パブリックアートやギャラリーでのアーティストとの共同個展、遠野での地域再生プロジェクトなど多岐にわたって活躍されるアタカケンタロウさんに、これまでの作品や現在進行中のプロジェクトも含めてレクチャーをしていただきながら、これからの社会で「建築家」に求められる職能、そしてその可能性についてお話を伺った。
― 駒形製材所
アタカ 計画の途中から、そもそもそれらの建物を何で造るかっていうことが話題に上りました。ちょうどそのころ取得した敷地に戦後植林をして放置された山林が多く含まれるようになってきたこともあって、できるだけ敷地にあるものだけを使って建物をつくるのが理想だ、そういうチャレンジをしていこう、ということになってきました。それで住宅をつくるとかいう前に製材所をつくろうという話になったんです。製材所をつくって、そこで製材した木で堆肥置き場をつくったり、馬付き住宅をつくったり、そういうものをどんどん増やしていこうという話になって。製材所というのは他の事例を見に行くと、製材機があるだけじゃなくて、いろんな加工機械を置いた作業場や、製材後の材を置いておく場所なんかがあって、結構大きな建物なんです。なので最初はちょっとした工場みたいな大きさの建物を設計していたんですが、大きい建物になると構造計算はやっぱりしないといけない。そうするとちゃんと含水率を管理した材を使わないと構造設計の人も計算できないからイヤだと言うので、ここの木だけは他の製材所の遠野の木を買ってくださいって言ったら、「何言ってるんだ」って言われてしまって。どうやったら可能になるかを時間のマネージメントも含めて考えるのが本来の建築家の仕事だろうと、却下されてしまいました。それでちょっと悩んだあげくに、そもそもから考えなおして、本当に製材所で屋根が必要なところは製材機のまわりだけで、そこだけ錆びないようにカバーすれば良いんじゃないかと思って、最初の大きな建物を、製材機のまわりの部分だけケーキのようにカットすることにしました。物置程度の小さな建物にして、それをたくさんの丸太で支えてたくさん梁があってたくさん頬杖があるという状態にしたら、いくらなんでも保つだろうと考えたんです。できるだけ小さくして、「構造計算もなにもないぜ」、という状態でやったらどうかと。小屋の中に製材機があって、レールは小屋を貫通して飛び出しています。台車に丸太を乗せて、小屋を通過して出てくると製材されているっていうものです。こうすると、何メートルの丸太でも製材できて超長物の材を使えるので、設計だって変わってくるはずです。

駒形製材所
― 地域再生のプロジェクトとして
アタカ 実は5年通って、建物はまだ1個も建ってないのですが、わりと遠野には通い続けています。たとえば3日間いて打ち合わせは30分ぐらいであとは雑草抜きをしたり、馬の世話をしたり。そういうことを続けていたら遠野市の方から、山の中だけじゃなくて街の再生も一緒に考えてほしいという話がきました。それで田瀬さんやクイーンズメドウのメンバーでチームをつくって、いろんな地域再生に関わる事業を立ち上げていこうということになって、ここ1年やっています。その地域再生のプロジェクトのひとつとして、「遠野オフキャンパス」というのを去年から始めました。これは都会のいろんなジャンルの研究者とか、大学の先生、大学生をよんできて遠野に滞在してもらって、そこで実験や調査をしたり、実習をしたりして、地域の方と一緒に遠野の将来のあり方を考えようというものです。それに遠野の高校生を参加させて、高校生と一緒に調査をするとかワークショップやレクチャーをやったりしています。地元の高校生が参加していると、地元の方もにこやかに見に来るので街の人たちもどんどん巻き込んでいける。最初にやったのは、壊されそうになっていた大きな町家を再生しようというプログラムです。その再生の仕方やその後の利用を考えること自体をプログラム化してオフキャンパスにしようとしています。取り壊しは免れたものの、図面もなにもないので、空間の実測をして、まず大きさを把握したり、構造的に補強すれば何とかなるのかという調査をしないといけないんじゃないかということになったんですね。ただそれを業務として今までどおり地元の建築事務所とか工務店にやってもらうと、ただの仕事としてそれが終わってしまって、図面はできるけどそれ以上何も起こらない。だから自分が講師になって、大学生や高校生を巻き込んで実測をすることにして、町の方にかつての町家や商店街のことをインタビューするチームもつくって、いろんな効果を派生させて既にまちおこしが始まっている、というかたちになったらいいなという感じで進めました。遠野は高校までしかないので、大学に進学するために盛岡とか仙台とか東京の方にみんな出て行っちゃって、20代から30前ぐらいの人口ががくんと下がってしまっているんですね。ちょうど大学生ぐらいの活きのいい人たちが街の中にいない。だから大学生がぶらぶらしていたり、街で仕事をしていたりするような状況が常態化したら、それだけで価値があります。我々や大学生が高校生と話したり、地域の人と話したりするなかで、外から見た街の良さが伝わっていくというのも、とても大事です。行政と住人も地域について話し合おうとしても、あらたまった会議のようになってしまって、なかなか素直に話せないものですが、こういう枠組みの中で何度も話をしていると真意が伝わりやすいと思います。
他にもいろいろなジャンルのことをやろうと思っていまして、例えば、馬を増やしていくプロジェクトだとか地元の無農薬の米をつかったお酢をつくるプロジェクトなんかもやろうとしています。馬の需要については、例えば馬を使った心理療法で、動物介在療法と言うんですけど、そういうものを考えています。都会の鬱病とか鬱の初期症状の人たちは大企業を中心にすごくたくさんいます。そういう方の回復プログラムはいろいろあるみたいなんですが、もともと人間関係でそういう状況になっているから、人間との関わりでやるのはなかなか難しいらしいんです。そこで馬との関わりで回復を図るプログラムが有効になってくるそうです。ひとり一頭の馬の担当になって毎朝エサをあげたりブラッシングしたり、何かの課題をやってみたりして、日中は少し農作業をして、お腹が空いたら化学調味料を使わない無農薬の野菜をつかった料理を食べて、疲れでぐっすり眠る、というようなことを繰り返していくと一週間から一ヶ月ぐらいでだいぶ回復すると聞きました。そのためには馬ももっとたくさん必要だし、環境のいい場所も必要だし、きちんとした食材も必要になってきます。そもそも馬を育成していて、馬が当たり前に地域にいるなんて環境はどこでもできることじゃないですから、遠野で馬を爆発的に増やせばいいんじゃないかという話をしています。その中で遠野の小学生とか中学生とか高校生が馬の世話をしつつ、馬に当たり前に乗れるようになったら毎日ホースセラピー状態だし、遠野独自の教育にもなります。そこここのあぜ道を馬に乗った子供が疾走している、みたいな環境ができたらみんな見てみたくなるじゃないですか。そうしたら結果的に、本当に滞在して価値のある観光の場所にもなっていくし、子育てを遠野でしたいという人も増えるかもしれない。高校生にとっては、大学生や大学の先生と一緒に作業をするなかで、大学に進学した時のイメージもできるし、自分が何を専門に学んでくれば遠野の将来に参加できるかということもイメージもできる。将来の人材育成としても、とってもいいんじゃないかなと思っています。そういう効果がどんどん繋がっていくようなことを考えたらどうかなと。僕はそういったことの企画や運営、講師、あとフリーペーパーをつくるみたいなこと全部に関わっている状態で、最近そっちのほうが忙しくなっちゃっています(笑)。
遠野市とやっていること以外にも、市街地の小さな町屋とか、農村部の民家とかを買ったり借りたりして、一棟貸しするような宿泊の場所をつくって、食事をする場所や、小さな銭湯やセレクトの利いた貸し本屋だとかが点在していて、町や集落全体が旅館のようなものになるようなことをやっていくと面白そうだなと思っています。新築の設計をするよりそういったことに取り組んでいるほうが今は面白くなってきちゃっています(笑)。我々が関わる仕事というのは、ある問題があってそれに対して「建築をつくる」という答えが出てから、建築家として選定されて仕事がはじまるのが普通です。でもその前提になるような与条件づくりから参加していけると建築の設計自体も面白くなるんじゃないかという思いもあって、少し仕事の仕方や内容をシフトしつつあります。今はもう必ずしも何かの問題に対して、建築をつくるという答えにならなくてもいいとすら思っていて、むしろそのほうが健全というか、そういうスタンスで設計に取り組んだ方が、結果的にいいものになりそうっていう予感がしています。
― これからの建築について
アタカ これから建築がどうなっていくかはわからないけど、建築に関わる人の姿勢としては、建築にとらわれすぎないことが大事だと思います。なんというか、「建築」の眼鏡をかけないで仕事を出来るようになったら、そのほうが良いなって感じています。建築がどうなっていくべきか、とか、新しい建築とは、とか言わないほうがいいんじゃないでしょうか。地方も東京も問題山積ですごい状態の中で、その状態に対する答えが必ずしも新築の建物を建てるという解答にならないかもしれないと思うんです。むしろ新築の大きな建物をつくったり、地域の再開発をすることで何かを解決するっていうことが、もはや学生ですら信じられない状況だと思うんですよ。最近卒業制作のクリティックで呼ばれていろんな大学を見に行くけど、再開発みたいなプロジェクトが急激になくなってきていて、つぶさに住宅の調査をしてそれをどうリノベーションするかみたいなものが増えてきている印象を受けました。地域のリサーチをまじめにやればやる程、建物を建てないで解決する方がいいっていうふうになってきてるんじゃないかなと思います。自分がそもそも建築をやっているのは、いろんな人がプロジェクトに関わってきて、そういう人たちが採算度外視状態で120%力を出しちゃうような、そういう場が好きだからなんですよね。自分が考えていたプロジェクトがどんどんそういう状態になってきて、職人さんも「それ面白いからやってやる!」って言ってくれるような現場ってすごく面白いし、いいものができますから。それは建築に限らないかもしれないなと。さっきのワークショップもそうだけど、動いているうちにどんどん人が巻き込まれてきて、いつの間にか自分が企画していたのとは別の企画まで連動して動いちゃってるみたいなことが出来たら、すごく興奮するし、そういう状況にいたくて自分は仕事をしているのかもしれないなと最近は思っています。それだけ人に力を出させるような、見てみたいって思うような空間とかアイディアとかプロジェクトを考えなきゃいけない。フラットにモノを見てその場所のためにちゃんと貢献できるような仕事ができたら一番いいなと思っています。とかいって設計もしたいんだけどね(笑)。ギャラリーの改修の設計をして、それを久しぶりに自分で施工していたらものすごく楽しくて、やっぱり建築好きかもって思ったりもしますけど(笑)、……そんな今日この頃です。
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
2017.10
インタビュー:五十嵐淳
interview:
project:
essay:
三谷純,奥田信雄,魚谷繁礼,
五十嵐淳
竹山研究室「脱色する空間」
竹山聖,大崎純, 小椋大輔, 布野修司,古阪秀三, 牧紀男,
Galyna SHEVTSOVA
17
インタビュー:野又穫
2016.10
interview:
project:
essay:
野又穫,松井るみ,石澤宰,柏木由人
竹山研究室「無何有の郷」
竹山聖,山岸常人,布野修司,三浦研,牧紀男,古阪秀三,川上聡
16
2016.1
interview:
project:
essay:
中野達男,石山友美,TERRAIN architects
竹山研究室「コーラス」
竹山聖,布野修司,大崎純,古阪秀三,牧紀男
特集:アートと空間
2014.1
14
interview:
project:
essay:
松井冬子,井村優三,豊田郁美,アタカケンタロウ
竹山研究室「個人美術館の構想」
竹山聖,布野修司,小室舞,中井茂樹
特集:建築を生成するイメージ
2015.1
15
ホンマタカシ,八島正年+八島夕子,高橋和志,島越けい子
ダイアグラムによる建築の構想
竹山聖,布野修司,大崎純,
古阪秀三,平野利樹
interview:
project:
essay:
20
2020.01
