【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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都市の中の巣
【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【インタビュー】音風景研究家・サウンドスケープデザイナー 鳥越けい子
都市を聞く、風景を聴く
聞き手=高野、嶌岡、西尾、渡辺
2014.8.5 大分県竹田市「瀧廉太郎記念館」にて
瀧廉太郎は言った...「音は眼でとらえることができる」
視覚から受け取る情報の中には、私たちが気づいていないことがあるかもしれない。無意識の知覚に目を向けてみよう。鳥越けい子氏がその設計の際に参加した、大分県竹田市の「瀧廉太郎記念館」を
訪問する。実際に音風景を体感しながら、音から広がっていく世界について伺う。
― 宇宙へつながる
高野 庭とその周辺との関係性についてはどのようにお考えでしょうか。
鳥越 こういった話をしていると、担当したのは庭の音環境計画だけって思われるでしょうが、実はそういうことでもないんです。見てわかるように、昔からの日本の家というのはオープンで、庭と一体になっている。たとえ閉めていても、建具は障子だったり襖だったり。だから家の中の音環境=庭の音環境で、庭の音風景を設計するということは、家のなかの音風景を設計することにもなるんですね。そこが西洋の石造りの家とその庭の音づくりと違うところです。例えば、廉太郎がお父さんと畳
の部屋で寝ていたとき、玄関前の溝川の音がよく聞こえたといいます。今は暗渠(あんきょ)となり聞こえなくなってしまったその溝川の音を復元するため、井戸の近くに同じ溝川を流れる水を引き、土塀沿いの側溝に段差を設け、この家や庭でその水音が聞けるようにしました。このとき、家の中で聞こえる音というのは、庭の音環境をデザインすることによって決まってくるということを意識しているんですよね。形にとどまらない音だからこそ、記念館の内部空間を庭に、それをまち全体に、さらには竹田のまちが依拠する阿蘇や久住の山並みに代表される、周囲の自然界そのものへとつなげていってくれると思うの。実際のところ、溝川の水は阿蘇の伏流水ですから…。
嶌岡 庭だけではないということですね。
鳥越 「庭づくりのコンセプトは?」と言われると、「来館者による廉太郎の音風景の追体験」っていうこと止まりになってしまうのですが、もっと深いところでは、音の世界によって、日々の、本当にベーシックな毎日の暮らしを、大自然や、もっと言えば宇宙につなげていくことがあります。瀧廉太郎と言えば「荒城の月」でしょう。月っていったらもう宇宙ですよ。そのように、極めてローカルで具体的な場所と周囲の世界をつなげてくれるメディアが音風景なんです。だからサウンドスケープっていいと思うのね。私なりの解釈ですけど。そういう考え方をもとに庭のデザインをやっていたので、この記念館を拠点に竹田のまち全体のあり方とかまちづくり対して、今もいろいろな提言をしているわけです。
― 記憶・伝承の音
高野 著書『サウンドスケープ―その思想と実践(1997)』の中で書かれていた、「記憶・伝承の音」というのは実際にはどういう音のことでしょうか。
鳥越 例えば、「竹田七不思議」っていうのがあるんだけど、その中のひとつに、音の妖怪「溝川のおさん」というのがあるんです。そういったものが地域の「記憶の音・伝承の音」です。少年廉太郎もこの音をとても怖がったそうで、「悪さをすると、おさんが出るよ」というのが、母のマサが廉太郎を叱るときの決まり文句だったとのこと。庭の音風景をデザインするときに、溝川の音の復元にこだわったのはそのためでした。サウンドスケープというのはそういうのも大事にするわけです。
嶌岡 「記憶・伝承の音」に対する考え方が共感さえされればデザインは成功したといえるのでしょうか。
鳥越 それはどうかな。溝川の話でいえば、伝えるだけじゃなくて、そのもとになった水の音が聞こえなくなっていたから、その水の音を普段から感じられるようにしたっていう意味では具体的な音を変えているわけですよね。さらに時々、その音を「そういうふうに聞いてたんだ」っていうことを伝えていくことがデザインなんです。「伝承」っていうのはイメージの音も入っているんだから、みなさんが実際に聞いたことも音風景だけど、そういうことを「へぇ、そうだったんだ」って思うことも、新たな音風景を獲得していると考えるわけです。だけど現実は関係ないかというとそうではなくて、その話の延長線上で暗渠から水を流しているんだから、話だけというわけでもないんですよ。全体像を見せることが大事だと思うのね。だから、この庭の場合は、全体のコンセプトを伝えるために、室内の展示の一部でその解説をしたり、小冊子をつくったり、いろいろな工夫をしながらやらないといけないと思うんですよ。私がいて、こんなふうに質問してくれたときだけわかるっていうのは、公共空間のデザインとしては違うでしょう。サウンドスケープはこういうトータルな仕事としてやっていかないといけないと思ってるんですね。でもそれは常にじゃないですよ。このタイプのプロジェクトだからであって、やっぱり仕事によっていろいろやり方は違うと思うんです。
― 都市を聴くプロジェクト
高野 他にはどのような活動をされているのでしょうか。
鳥越 東京の日本橋周辺で開催している『名橋たちの音を聴く』というプロジェクトに参加して今年で5年目になります。首都高下の日本橋川には、日本橋を含め、常磐橋から江戸橋まで個性的な5つの橋があるんです。それらの橋の下を通過しながら台船の上で音楽会です。ふつうの音楽会なら「こんなうるさい所でしなくてもいいんじゃない」ってなると思うのね。この最終的な目的は、音楽をきっかけにして「都市を聴く」。そのきっかけは日本橋の架橋100 周年でした。日本橋はもともと周りの景色がよく見渡せる場所だったので、首都高を撤去しようという運動があるんです。でもその運動では見た目の景観のことばかりで、音の景観については誰も何も言わないことは問題だと私は考えていました。音環境の存在を意識し、首都高がその音環境にも悪影響を及ぼしていることに気づいてももらうためには、このようなプロジェクトはかなり有効です。
西尾 その音楽会は鳥越さんが始められたのでしょうか。
鳥越 いいえ、『都市楽師プロジェクト』主宰の鷲野宏さんです。鷲野さんは、他にも音楽を通して建築・都市空間に対する気づきを促すいろいろなイベントを企画・実施していますが、『名橋たちの音を聴く』は、都市の音環境と音楽が一番ダイレクトに関わってきて、サウンドスケープ観点から特に興味深いプロジェクトです。ということで、このイベントは私もずっと一緒にやっているんです。
西尾 具体的にはどのような音楽会なのでしょうか。
鳥越 まず、参加する楽器が毎年違うし、川からは橋だけではなくて三井本館、三越や日本銀行といった建築物も見えれば、それぞれの地点の土地の来歴といったものもある。それら全てによる風景全体を踏まえて、実際のプログラムを決めていきます。歌や音楽の開始地点も、橋に入るそのちょっと手前にすると、音楽の演奏中に橋の下に入るのでその響きがぐっと変化する。江戸橋の下などは、声や楽器がよく響いてまるでカテドラルの中のよう。「こんなところにこんなにいい音響空間があるのか」って驚きます。高速道路や橋、そこから見える日本銀行などの建物も含めた都市の装置を使いながら楽しむ。ある意味とても贅沢な音楽会です。

日本橋川でのプロジェクト「名橋たちの音を聴く」 (撮影:山口敦)
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
2017.10
インタビュー:五十嵐淳
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2014.1
14
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特集:建築を生成するイメージ
2015.1
15
ホンマタカシ,八島正年+八島夕子,高橋和志,島越けい子
ダイアグラムによる建築の構想
竹山聖,布野修司,大崎純,
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essay:
20
2020.01
