【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【インタビュー】 芸術家・野又穫
空想が語るリアリティ
聞き手=竹山 聖、王 隽斉、加藤 慶、川本 稜、キミニッヒ・レア、田中 健一郎、田原迫 はるか、田村 篤、千田 記可
2016.6.19 京都大学 竹山研究室にて
空想の建築を描き続ける画家、野又穫氏。彼の描く建築は、時に現実の建築以上に見る者を惹きつける。絵に込められた物語性や原風景を読み解きながら、その魅力を紐解いていく。
東日本大震災以降の感情の変化を経て、彼の建築は今何を語るのか。
― 建築家と空想建築家

図8 blue construction-1 (2012)

図9 blue construction-4(2012)
野又 実際に建築を作っている人の仕事はとても刺激的だし、素材も驚かされることばかりです。建築家というのはクライアントと一緒にものを作るという仕事だと思いますが、僕の場合はクライアントが僕自身なので、完結した建築が都合良く描かれています。もし建築家の人に面白いと思ってもらえるのであれば、普段クライアントを相手にする仕事の上では大きな声では言えないような部分が関係しているのではないかと思っています。
竹山 多くの建築は、2年か3年で実現することを考えていますよね。ところがブレーやルドゥーの建築は200年くらいの単位でしか実現しません。鉄筋コンクリートの無い時代であんな巨大な躯体が建つわけないですから。建築の歴史に残るものは実現した建物だけでなく、むやみやたらに200年先を見据える想像力の方が残るし、ひょっとするとそれしか残らないかもしれません。だから日々プラクティカルな仕事をしている建築家は、2年先とか10年で精一杯、長くて東京オリンピックくらいを想定するんですけど、そうするとあまり射程の長い本質的なことが残らないですよね。200年先にはもう覚えてない、下手すると20年先に誰も覚えてない建築になってしまう気がするんです。野又さんの絵がそういった建築と対極にあるという点に、皆が魅力を感じていると思います。
野又 僕も以前は、建物は強固に出来ているし人間の命よりはるかに寿命の長いものだと思って描いていたんですけど、実際に絵を職業として描き始めて30年経って、消えていく建築がいくつもあって、あれっ、と思いました。想像上の建物の方が未だに古びていないと思って、不思議に感じましたね。時代ごとの社会環境に合わせたものではなくて、夢見る力は古びないということでしょうか。
竹山 ブレーのニュートン記念堂は、一種の宗教的な対象であったり、人に対する捧げものとしての建築です。ルドゥーの場合は、理想社会の中で、崇高さや性といった人間が心の中に持っている最も原型的なものを空間化しようとしました。建築のそういう性格も見せつつ、現代の技術やトレンドにも目配せしながら建築しなければならないと建築関係の人間としては思っているわけです。一方で野又さんが、一番深いところに純粋に、クライアントを考えずに触れることができることは、ある意味羨ましいですよね。
野又 僕は世俗的な人間なので、一番遠い場所とか崇高さというものに惹かれ続けています。ですから、俗っぽさと崇高さをほのめかすような、得体の知れないオーラを放つような作品を目指したいと思っています。制作は常に一義的に考えないで、自分でツッコミを入れながら描いていくんです。知識として美術や建築を見て勉強したものが頭の中に散らばっているんですけど、あるときパッとそれぞれが組み直されて、形が出来上がるということですね。
― 揺れる大地
野又 東日本大震災が起きるまでは、人間や文明が地上を壊していくと思っていたんですが、このとき初めて、人間よりも地球自身の破壊力の方が強いと感じました。そう考えたときに、空は地上よりは変化が少ないし、心落ち着ける場所のように思えました。地上はもう安心できない、そんな気持ちがいまだに続いていて、最近は絵の中に空の大きさとして現れ始めているように思います。
震災が起きた後は、ぱったり絵が描けなくなってしまいました。空想であっても、建物が根こそぎ津波に飲み込まれるイメージがどうしても頭から離れなかったんです。無理をして建物を描こうと思っても描けないですし、外に出る気も起きませんでした。そのとき偶然、マレーヴィチ(Казимир Малевич)註3の、つるっとした顔の農民を描いた作品に出会ったんです。コルホーズに苦しむ農民を、腕の無い人間とか、顔の無い人間として描いているんですが、それを見たときに、この時期に日本を包んでいた空気と似ているように感じて、こういうディテールの無い建物なら描けると思ったんです。そんな震災後の状況から、『blue construction(2012)』と名付けたシリーズの絵を描き始めました。無表情な建物でも作品ごとに特徴があります。例えば、青色の作品(図8)は幾何学的な街を描いていて、原子力発電所の事故があって日本中に放射能が降り注いだことに対する憂いを表していますし、海の作品(図9)は、海に瓦礫や船がいっぱい沈んでしまったという憂いを表現しています。
川本 ブルーというのは、絵の青色と憂いをかけているということですよね。
野又 はい。憂いの構造、すなわち『blue construction』。建築の構造ではなくて社会的な構造という意味合いでタイトルを付けました。いつの間にか正義感みたいなものが自分の中で大きくなっていたんです。今はそのあたりが邪魔だとも思っているんですけど、そのときはさまざまな建築家も被災地で何かプロジェクトをしていましたよね。邪魔というのは、正義感が強いと想像力が損なわれてしまうような気がしていて、アンチな気持ちも必要なのではないかということです。
竹山 悪じゃないとね。
野又 そうですよね、良い人になってしまうと良い建築はできないのではないかと思ったりします。
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
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2014.1
14
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ダイアグラムによる建築の構想
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20
2020.01
