【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【エッセイ】 大崎 純
建築構造設計のための機械学習
Machine learning for structural design of building frames
― 機械学習と焼きなまし法を用いた鋼構造骨組の
ブレース配置の最適化
トラスや骨組の最適化において,部材断面のみならず,部材の配置を最適化することを,トポロジー最適化という[1,2]。トラスのトポロジー最適化は,断面積最 適化の一部と考えることもでき,トラスの断面積を最適化し,断面積が0になった部材を削除すれば,最適トポロジーが得られる。しかし,応力制約を考慮する場合は,除去された部材では応力制約が存在しないため,許容領域が不連続になり,最適化が極めて困難になる。このような制約を,設計依存制約条件という。例えば,図1(a)のような骨組に水平荷重を作用させて,応力制約を与えて最適化すると,図1(b)のような部材配置が得られる[3]。

(a)



(b)
図1:骨組の応力制約を考慮したブレース配置最適化
このような不連続性をもつ最適化問題は,GAなどの発見的手法を用いて解くことができる。しかし,中規模以上の建築骨組ではブレース配置の組合せ数は膨大になり,最適化の際に必要な計算量は非常に多くなるため,計算量を可能な限り削減できるような最適化アルゴリズムを用いる必要がある。本節では,平面骨組のブレース配置最適化における計算量低減のために機械学習を用いる著者らの研究を紹介する[4-8]。
例えば図2のような水平荷重が作用する骨組の耐震改修の過程を考えて,ブレースを設置したときの梁と柱の付加応力が最小になるような配置を求める。図3に示すような5種類のブレース(ブレースなしも含む)を考え,各構面に配置するブレースの種類を変数とし,層間変形角の最大値に上限値を与える。また,1つの層にブレースを設置可能な構面は2つまでとする。

図2:5層3スパン骨組

図3:ブレースの種類
骨組のブレース配置の最適化問題は,組合せ最適化問題に分類されるため,整数変数を容易に扱うことができるSAを用いる。SAによる最適化では,近傍解の評価の ために多数回の構造解析を実行する必要がある。したがって,機械学習を用いることにより,優れた配置(以下優良解)の持つ傾向や特徴を学習し,劣った配置(以下非優良解)であると予測される解について構造解析を行わないようすれば,最適化に要する時間を削減できる。
まず,変数をダミー変数を用いて2値化する。すなわち,構面iの5種類のブレースを表す変数を,0-1変数に変換し,それらのうち1つは1であり,他の4つは0とする。ところで,ブレースの配置を定める際には,その構面単独ではなく隣接する構面との関係が重要である。そのため,図4に示すようなフイルターを用いて畳込み処理を行う。縦方向,横方向,斜め2方向,合計4方向のブレースの組合せをそれぞれ1つのフィルターとして用意する。ブレースの種類は「ブレースなし」も含めると5種類なので,フィルターの種類は5×5×4=100種類であり,15構面に対して合計1500個のフィルター変数(特徴量)が存在することになる。フィルターと一致する組合せが存在する箇所には1を,存在しない箇所には0を与えて,1つのフィルターにつき15個の特徴量を抽出する。画像処理と同様に,プーリングを用いて変数の数を削減することも可能である。この問題では,同一層の3つの構面の変数を1つの変数に削減することができる。しかし,梁と柱の応力はスパン方向のブレースの位置に大きく依存するため,このようなプーリング処理は有効ではない(詳細は文献3を参照)。

図4:畳込み演算のイメージ
学習のため,10000個の許容解をランダムに発生し,上位1000個を優良解,下位1000個を非優良解としてSVMおよび二分木を用いて学習する。通常のSAおよび機械学習を用いたSAによる最適化の結果をそれぞれ表1および図5に示す[4]。機械学習を用いて得られた最適解の目的関数値は,SAのみの場合と比べて少し大きいが,ブレース配置の傾向は,図5に示す通り類似している。学習と最適化に要する合計の計算時間は,SVMと二分木ともに,SAのみの場合の2/3程度となっている。以上より,機械学習を用いることにより,少ない計算時間で近似最適解が得られることがわかる。

表1: 最適化における計算時間の比較

通常のSA

SVMを用いたSA
図5:最適化結果
ところで,最適化の対象とする骨組それぞれについて学習するのは効率的ではなく,小規模の骨組で学習した結果を大規模な骨組に対して用いることができれば効率的である。分類問題に対する機械学習の精度は,偽陰性(FN,false negative)および偽陽性(FP,false positive)の割合によって評価される。ブレース配置の最適化問題では,FNは優良解を非優良解と判断した場合,FPは非優良解を優良解と判断した場合であり,近似最適解を求めるためには,優良解を見逃してしまうようなFN が小さいことが望ましい。5層骨組をSVMを用いて学習した結果を用いて10層骨 組の解の優劣を予測したとき,FNおよびFPの数はそれぞれ178個および181個である。10層骨組に対して学習を実行して予測した場合,FNおよびFPはそれぞれ135個および133個であり,それぞれの差は,優良解および非優良解の数(1000 個)の5%以内である。したがって,高い精度で予測できていることがわかる。
SAを用いて10回最適化を行った中で最も良い結果を図6に示す。ここで,機械 学習を用いた場合と用いない場合で同一の解が得られている。10層骨組の解析回数 (学習のための解析を含む)は,SAのみでは223840回,5層の学習結果を用いて 予測した場合147737であり,35%程度削減できている。以上より,小規模骨組の 学習結果を用いることで,大規模骨組の優良解・非優良解を予測して最適化を効率 化できることがわかった。

図6:10層3スパン骨組の最適解
― まとめ
近年のディープラーニングの画期的な成果により,建築でもAIの適用研究が行われている。しかし,AIで成果が得られたのは,画像処理,テキスト処理,ゲームなどの一部の分野であり,その他の分野では,従来の関数近似や分類のような従来から存在する機械学習の手法の適用にとどまっている。しかし,建築の設計行為が,設計者が過去に経験した,あるいは学んだパターンで構成されるデータベースから,最も望ましいものを選択する行為と考えられるならば,建築の構造設計に機械学習 の手法を有効に用いることができる。また,構造設計者の思考過程を強化学習によって学習できれば,構造設計ロボットの開発も夢ではない。しかし,大局的な判断をすることが設計行為の本質であるとすれば,構造設計者の役割が失われることはなく,逆に煩雑な計算から解放されて,真の意味での設計行為に専念することが可能となると期待される。
このような観点から,建築構造設計では,ディープラーニングのような高度で複雑なAIではなく,小規模な応答予測や分類問題に対して機械学習のさまざまな手法を適用することを検討するのが望ましい。例えば,構造最適化は30年前は特殊な手法であったが,現在は3D-CADとも連携して簡便に利用できるようになった。機械学習についても,数10年後には,最適化と同様に,建築のさまざまな分野で設計者や技術者をサポートするための簡便なツールとして有効に利用されるものと期待される。
<参考文献>
1.M.Ohsaki,Optimization of Finite Dimensional Structures,CRC Press,2010.
2.T.Hagishita and M.Ohsaki,Topology mining for optimization of framed structures, Vol.2(3),pp.417-428,2008. 3.萩下敬雄,大崎 純,発見的手法と非線形計画法の統合による離散構造の位相最適化,日本建築学会構造系論文集 ,Vol.73(633),pp.1959-1965,2008.
4.T.Tamura,M.Ohsaki and J.Takagi,Machine learning for combinatorial optimization of brace placement of steel
frames,Japan Architectural Review,Vol.1(4), pp.419-430,2018.
5.阪口一真,大崎 純,木村俊明,機械学習を用いた大規模鋼構造骨組のブレース配置の性能予測,日本建築学会近畿支部研究報告集,Vol.59,構造系,pp.585-588,2019.
6.田村拓也,大崎 純,木村俊明,高木次郎,機械学習を用いた鋼構造骨組のブレース 配置の性能予測と組合せ最適化,日本建築学会大会学術講演梗概集(東北),B1,2018.
7.大崎 純,機械学習に関する基礎から応用,機械学習と深層学習,第3回知的情報処理技術習得セミナー,日本建築学会・ 情報システム技術委員会,知的情報処理技術応用小委員会,pp.1-13,2018.
8.大崎 純,構造最適化のための機械学習,第3回デザイン科学数理知能シンポジウム:デザインの実装,日本建築学会・情報システム技術委員会,デザイン科学数理知能小委員会,pp.51-58,2019
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
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インタビュー:五十嵐淳
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2015.1
15
ホンマタカシ,八島正年+八島夕子,高橋和志,島越けい子
ダイアグラムによる建築の構想
竹山聖,布野修司,大崎純,
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20
2020.01
