【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【リレーインタビュー】 建築家・木村吉成+松本尚子
受容される「欠落」−多義性を包容する大らかな構え
聞き手=菅野 拓巳、西村 佳穂、松原 元実
2019.7.16 木村松本建築設計事務所にて
traverse20で7回目を迎えるリレーインタビュー企画。
前回のインタビュイーである建築家の米澤隆氏は以下のような推薦文を添え、
木村吉成氏と松本尚子氏にたすきをつないだ。
「木村松本は、100年後も建築を残したいという。
彼らの建築における手つきは独特で、茶室のような秩序と自由さ ( 遊び心 ) が同居しており、 その間にスキを感じとることができる。いってしまえば欠落である。 この欠落が冗長性をつくりだし、多様な状況を受け止めるとともに、誤読すらも可能にする。 それは、想像もできないような未来の社会においても読み替えを可能にする、言わば建築の生存戦略のように思える。」
スキを生み、誤読を許容する建築の構えを求め、木村松本の建築はこの先も無言かつ雄弁に建ち続けるであろう。 自身のプロジェクト、そして京都について。インタビューを通し木村松本の建築家像を探ろうと試みた。
― リノベーションのような設計
― Mの平屋をはじめとする京都のリノベーション作品など、木村松本事務所の作品からは建築のこれまでの時間の流れによる変化の蓄積、例えば間取りの更新、増改築など、これらを汲み取り現代における「構え」を再定義していくことに興味を持っていらっしゃると感じました。まずM、の平屋はどのようなプロジェクトだったのでしょうか。
木村 ― Mの平屋はクライアントがいないプロジェクトでした。京都で町家の改修販売をしている八清(ハチセ)という会社が町家を買い取り、私たちをはじめとする建築家が設計を行い売りに出す、という方法を採っています。その建物は、もともとの連棟の平屋の一番端が無理な増築によって二階建てになっていました。平屋に無理やり柱を建て、真上に二階を増築していたのです。すごいところに柱が建っていて、壁際にも柱が立っているし、不思議な空間になっていました。立地は下賀茂と悪くないのですが、規模が小さかったのでどのような売り方をするべきか考えていました。
2LDKから3LDKぐらいのものを作り、集合住宅の値段と同程度の、少し小綺麗にまとめたものを買ったとしても大して面白くないだろうなと思い、そこで僕たちは機能を整理し直しました。1階をいわゆる1LDKに集約させ、無機能となった2階部分は洗濯機のみが置かれ、光が大きく差し込む「ベランダ」となりました。その結果、形式として平屋化させたこの建築をMの平屋と名付けました。
松本 ― あの平屋のように、規模としてはそれほど大きくなく、増改築を繰り返した建物は京都に多く、一部は再建築不可なものもあります。そのような建物に対応できる解法みたいなものをこれまで探してきた経緯もありました。加えて、京都で家族形態が核家族で、ちょっとおもしろい職業をしていて、こういった建物が欲しい人もいるだろう、と架空のクライアント像を想定していたので、特殊だけど絶対売れると思っていたし、ほとんど確信どおりの人が入ってくれたなと思います。
― このようななかで、木村さんと松本さんはどの程度のタイムスパンを意識していらっしゃるのでしょうか。
木村 ― 家一軒30年と言われていますけど、40年も60年も、実はそこまで大きな違いはないと思います。米澤さんの推薦文で用いられた、30年を1世代と考えると100年で3回代替わりできることになります。仮に1代が住んだあと売り飛ばしてもいいし、そのまま下の代に受け継いでもいい。そう考えていくと、年数が長ければ長いほど、試行を繰り返す回数を増やすことができます。
クライアントがライフスタイルを固定してしまうのではなくて、住みながら毎回絶えずトライアルアンドエラーを繰り返す動的な状況を生み出せられるような環境であるといいと思います。
もう一点、時間に関する話があります。米澤さんは我々の作品を見て、木村松本の作品は新築もリノベーションですよね、とおっしゃっていました。我々の設計は、躯体の設計とプラン、あるいは生活の設計が噛み合いすぎないようにしています。まず徹底的に軸組のスタディをして、その骨組みをもとにプランの設計を考えていく。新築というのはその両者の過程が連続していることであれば、リノベーションというのは例えば30年前に建てられた建築の既存の骨組みのなかのプランを設計することですね。30年越しにプランを設計することと半月や1ヶ月後にプランを設計することの違いは、躯体の設計とプランの設計とのブランクの長さの違いに過ぎないからです。その性質がある種リノベーションという行為とが重なり合うような感じがしますよね。


House A / Shop B のカフェ・カウンター(左)と隠れ家のような店舗の奥(右)
大きな骨組みが大小様々な空間を包み込み、多様な振る舞いを誘発する大らかさが特徴的。
(Photo Credit: 大竹央祐)
― スタディ-抽象概念としての模型
― 木村松本さんの作品は、人のふるまいのような微視的なこだわりがとても強いと感じています。そこで、実際のスタディの話をお聞きしたいです。抽象概念から具象に移行する手続きは難しいと思うのですが、100分の1、50分の1のスケールの模型の中に、いかに具体性を見出しているのでしょうか。
松本 ― 住宅レベルのスケールの場合、大抵は100分の1の軸組のモデルのスタディから始めるのですが、まずこの段階で構え方といった大枠の部分を、どの程度掴めるかを検討します。どのようなフレーム、どのようなストラクチャーになっていくのかといったことに並行して、ディテールが話し合われていることが多いです。このような検討を経て、スケールが50分の1、30分の1と大きくなっていきますが、現実的な部分を押さえに行ったりすることに用いる程度で、ほとんど最初の100分の1のスケールと実際のスケールで話をしています。これが私達の特徴のような気がします。
木村 ― 構造を見るときは100分の1模型を使い、ディテールがどうなっているか、どのような軸組みの組み方をするか、軸組において何mの柱に何mの梁が取り付くか、そしてその取り合いや納まりを考えています。
松本 ― おそらくその時点で、どのようなサッシが取り付くか、どのような外壁になるのかなどといったことも並行して決まっていく建築の原型のような長い時間をかけてスタディしていきます。
― 先ほどの、ストラクチャーを与えてそれをどう使いこなすかを考える、という設計スタイルでは、どのようにスタディしているのでしょうか。
松本 ― リノベーション的な考え方になるになるのですが、ストラクチャーはもうあって、それをどう使うのか、というようなスタディをしています。なかなかうまくいかないような時は、そのストラクチャーのスパンを微妙に動かしながら、最終的にこれだというものに着地します。この場合も、実寸大の物質性なども手に取りつつ、大抵は100分の1の模型を使ってでき上がります。
― 100分の1の模型で実際にできる形を想像するのが難しいのですが、イメージのコツのようなものはありますか。
松本 ― なんとなくでもいいから作り方を知っていることが、強みとして効いてくるように思います。建物じゃなくても小さい構造物を作ったり、屋台を一個作ったりとかでも良いのですが、物と物がどう組み合わさるかなどを知っていることは、すごく大事です。
― 構えということについて、外に対しての見え方や、内 部空間の広がりなどが重要だと思うのですが、立面や断面のスタディについてはいかがでしょうか。
木村 ― 断面のスタディは本当に念入りにやります。立面 に関しては、内側からどうふさぐかと、外側からどうふさ ぐかの違いでしかないと考えています。そういう意味では、 ファサードとかエレベーションという考え方が、展開図と の考え方とそれほど変わりはないですね。

木村松本建築設計事務所のスタディ模型群。
繊細かつ力強い骨組みは繰り返しのスタディの結晶である。
― 二人で設計をするということ
― お二人の設計の流れには、そこに考え方の違いや共通点などがどのように絡んでくるのでしょうか。
松本 ― 基本的には私達二人、あるいは他のスタッフも一緒に、という感じで進めています。どちらか一人だけが決めることはないので、当然すごく喧嘩もしますが、二人の方向性が大きくずれてはいないという認識はあります。
木村 ― やはり基本的には違った設計観を持っているのだと思います。スタッフが増えたことも、考え方の違う人が集まるという意味で大きな影響を受けています。
松本 ― 考え方に関しては、学生時代、私達は大阪芸術大学で根岸一之先生のもとで勉強していました。彼は建築家でありながらアートを愛好する人で、そういった姿勢に大きく影響を受けています。ものづくりや建築の話だけではなく、根本的にものを考えることに対して共通の体験は多いと思います。だから、生い立ちや経験の違いというものはありますが、広いジャンルにおける姿勢や物事の良し悪しの判断に関して信用しているものは同じだと思います。
また、現代美術のものの見方にも影響を受けていると思います。一つの素材といっても、その素材感の良し悪しではなく、その部位のようなものを見ながら違うものと接続していけるかという考え方は、建築にもアートにも共通することで、私達に通底することです。いかに世界を違うふうに見られるかということを楽しんでやっています。
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『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
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インタビュー:五十嵐淳
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2014.1
14
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特集:建築を生成するイメージ
2015.1
15
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ダイアグラムによる建築の構想
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20
2020.01
