【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【エッセイ】 三浦 研
コミュニケーションと環境
どの職場でも会話ほど大切なものはない。大学でも、ゼミだけでは学生の様子を把握しきれず、コンパなど、折に触れてコミュニケーションの機会をつくる。授業においても、学生の感想は改善に活かすことのできる重要な情報源となる。B5サイズのコミュニケーションカードを配付して、毎回、学生にコメントを記入してもらい、その日の授業の理解や反応、改善点を探るようにしている。このように、コミュニケーションのスキルは教員に必須といえるが、生まれつき気の利いた会話が不得手と認識している私は、なんとか改善の手立てはないものか、試行錯誤している。授業の内容は年数を積めば熟練するかもしれないが、コミュニケーションは年月に必ずしも比例しない。一般的には、会話の時間が取れない理由として、忙しさが第一に挙げられる。会話をするには心の余裕が大切だ。くわえて、その人のパーソナリティも重要になるだろう。しかし、会話はそれだけで成立するものではない。高齢者施設の研究を通して、コミュニケーションと環境について簡単に紹介してみたい。
― 忙しさが会話できない理由ではない
まず、会話の本質を示す事例を紹介しよう。ある特別養護老人ホームで、なかなか利用者に声掛けができない職員がいた。仮にAさんとしよう。ある日、Aさんの上司にあたる相談員のBさんが、「Aさん、もう少し入居者と会話できないの。声掛けしてあげて。」と頼んだ。するとAさんから、「自分は忙しすぎるから会話をする余裕がない。」と返事をした。そのときの相談員のBさんが下した指示が興味深い。Bさんは「では、2 時間何もしなくていいから、お話しだけをしてください。」とフリーな時間を与えたのだ。はたして、時間を得たAさんは、うまく会話できただろうか。2 時間後、相談員のBさんが「Aさん、どうだった?」と聞くと、「会話だけしようとすると案外難しかったです。」と答えた。業務に追われると、余裕のなさが原因で会話ができないと思い込みがちだが、時間があったからといって会話ができるわけではない。体験を通して忙しさだけが会話ができない理由ではない、とAさんは気づいた、というエピソードだ。
― 会話時の向き合い方

実はこのエピソードには、会話と環境の関係を考えるうえでの重要なヒントが隠されている。図1 は欧米の立食パーティーにおける、立ち位置と会話の関係を、“Closed Two” と“Open Two” という二つの図式を示している。“Closed Two” は、二人の人間が、面接のような形で向き合い、真剣な議論は得意でも第三者が加わりにくい位置関係とされる。一方、斜めに開いた位置関係の“Open Two” という向き合い方は、第三者が参加しやすく、風景、音、時間、出来事など、何かを共有することで、それが媒介となって和やかなコミュニケーションが自然に続くとされる。私たちも立食パーティーで、あまり面識のない人と向き合う際、差しで向かい合うよりも、もう1 名を加えたほうが、会話が途切れにくい経験はあるのではないか。 ここで先ほどの時間があっても会話できなかったAさんの話に戻ろう。2 時間フリーな時間を与えられたAさんは、「会話をしよう!」という気持ちが先行して、はやる気持ちで利用者に真正面から向き合い、“Closed Two” の形になってしまった可能性が高い。これでは、自分の頭にある話題しか会話のネタにできなくなる。一通り自分の記憶のポケットから、相手に合いそうな話題を出して、その話題が尽きると、この面と向き合う向き合い方は次第に気まずい。むしろ“Open Two” の形で向き合うなかに、景色、動き、音、香りなどの手応えのある環境要素を取り入れていれば、それを媒介として自然な会話が続いたのではないか。
図1
2つの向き合い方とそのコミュニケーション
― 環境要素を手掛かりとした向き合い方
こうした会話の特性は、普段私たちは意識せずに使っている。一般的には初めてのデートは、多くの人がドライブや映画館に行くのではないか。相手の知識が十分にない、知り合って間もない二人は、自分の記憶のポケットにある情報だけでは、相手と“ 共感できる会話” を続ける自信がない。そこで、ドライブで車窓からの景色を共有し、映画館ではスクリーンに映される映画を共有することで、無意識のうちに“Open Two” に近い形を選択する。共感しやすい題材を、共有しやすい位置関係に用意することがポイントであり、ドライブや映画はまさにこうした条件を満たしている。知り合って間もない二人は、会話を弾ませる共通の話題が少ないので、直接見たり、感じたりできる題材を必要とするからだ。 記憶を整理することの不得手な認知症のお年寄りは、いつもの介護職員ですら初対面に見えるかもしれない。デートで共感しやすい対象を用意する必要性は共通している。手応えのある要素を共有しやすい位置関係に用意する必要があり、共感の機会を増やす環境が、認知症の方の不安や孤独を癒す環境と言える。
アメリカの心理学者スティンザー註1による着席位置の研究からは、正面に向かい合う座席配置からは対立が生まれやすく、隣り同士の座席配置からは同意見が生まれやすいと指摘し、“ スティンザー効果” として知られている。滝川クリステルがニュースキャスターを務めたニュースジャパンでは、彼女が斜めに座る構図が話題となった。美しく見える角度だった、という理由にくわえて、視聴者と感覚を共有するという番組制作上の意図もあったと言われている。向き合い方の効果を応用した事例の一つと言える。
1)Bernard Steinzor(1920 ‐ 2010)
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『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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ダイアグラムによる建築の構想
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20
2020.01
