【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【エッセイ】 牧 紀男
建築の「がわ」と「み」
― 建築の「がわ」と「み」とは?
前号でtraverse では災害と建築の関係を書くと宣言したにも関わらず今回のテーマは建築の「がわ」と「み」である。このごろ内輪で建築を「がわ」と「み」に分けて考えると面白いということで盛り上がっている。災害と建築というテーマと全く関係無いのかというと案外そうでもない。災害時には建築の「がわ」と「み」の関係に変化が起こる。また「がわ」建築を展開しているのは災害時に活躍するプレハブ業界である。具体的な事例は後ほど議論することとして、まず建築の「がわ」と「み」とはどういうことなのか。タイトルである建築の「がわ」と「み」の定義することから始めたい。
「がわ」は漢字で書くと「側」。「(中身に対し)外側を囲むもの。「時計の側」」(広辞苑)である。一般的には建築の構造体が「がわ」であり、外部環境から内部空間を守る役割を果たす。「がわ」は建築と構造的に一体化されているのが通常であるが、神社の本殿を守るために設置される「覆屋」や原子炉格納容器を覆う「建屋」のように構造的に分離している場合もある。「がわ」という定義のポイントは、①「がわ」はあくまでも「外側を囲むもの」であり、その建築が果たす機能・役割とは全く関係なく存在する、②「がわ」は当該建築物の構造的に一体化されている必要はない、ということにある。一方、「み」は「実」、「中身。内容」(広辞苑)であり、その建築が想定する機能を「み」と呼ぶこととしたい。一般的には内部空間が「み」であり、住宅の場合は生活空間、原子力発電所では原子炉が「み」となる。内部空間が主たる「み」となるが、外部空間「がわ」の表面に「み」が表出してくる場合もある。「み」が表出するというのは、その機能を担保するために必要な装飾も「み」と考えるということである。建築の格式を保つために近代建築を飾るギリシャ様式の柱、IKEA の青色の外壁・看板は「み」である。
「がわ」と「み」と似た用語として「スケルトン」と「インフィル」がある。ただ「スケルトン」と「インフィル」は物理的建築物についての考え方である。柱・梁が「スケルトン」、内装材・設備が「インフィル」であり、本稿で議論するような概念的な用語ではない。また「スケルトン」「インフィル」は1つの構造体の中で完結し、原子力発電所の建屋を「スケルトン」と原子炉を「インフィル」と呼ぶことはない。

図1 福島第一原子力発電所
出典:東京電力ホールディングス
― 「二位一体」の「がわ」と「み」
以上のような定義に従って「がわ」と「み」の関係性について考えるのが本稿の目的である。現代の建築では、一般的に外側を囲む構造物である「がわ」とその機能である「み」は不可分であり、「がわ」と「み」が「二位一体」で初めて建築となる。原子炉建屋が原子炉建築でないのは「がわ」と「み」の「二位一体」で建築という考え方に基づくと理解できる。原子力発電所の「建屋」は「み」である原子炉とは無関係に存在し、「み」と無関係に存在する構造物は建築の範疇ではない、ということになる。

図2 坂茂による避難所用間仕切りシステム
撮影:田中智之
しかし、「がわ」と「み」は本当に不可分なのであろうか?熊本地震では多くの避難者が避難所で生活を送っており、坂茂は避難者用に紙管の間仕切りの提供を行った。避難所の建物と紙管の関係を「がわ」「み」という概念で考えると、紙管の間仕切りが「み」であり、設置された施設が「がわ」となる。「み」である紙管の間仕切りは一種類であるが、「がわ」多様であり、体育館のアリーナの場合もあれば、公共施設の廊下、学校の教室の場合もある。市庁舎が大きな被害を受けた益城町では福祉施設(「がわ」)が、市庁舎に設置されるはずの災害対策本部(「み」)として利用された。災害時には多くの施設が設計時に想定した機能(「み」)とは異なった用途で利用され、災害時は、「み」の変化に柔軟に対応できる「がわ」であることが求められる。これは災害に限ったことではない。西山夘三がわざわざ「食寝分離」を唱えたように、昔の日本の家屋では一つの部屋を多用途に使うことが一般的であり「がわ」と「み」は独立して存在をしていた。
いつから「がわ」と「み」は「二位一体」となったのであろうか?今、新しい建築を建てるとき、私たちは「み」(機能)に合うように「がわ」(覆い、二位一体論では構造体)を決めていく。「形態は機能に従う」はルイス・サリバンの言葉であり「「み」に従って「がわ」を決定する」ということはモダニズムの考え方のようである。しかし「み」が「がわ」の形態に影響を与えるということは、モダニズム以前からも存在している。インドネシアはデザイン的にユニークな伝統的な住居が数多く存在することで有名であるが、内部の機能(「み」)が外部の形態(「がわ」)に影響を与えている事例が存在する。ただし、「がわ」を決定している「み」は、現代の建築と異なり、世俗的の生活機能ではなく、そこで生活する人の世界観(コスモロジー)である。床下・床上・天井裏の3層構造が、それぞれ地下界・人間界・天上界(祖先が居るところ)という彼らのコスモロジーを表象する空間となっており、彼らのコスモロジーに基づいて「がわ」が建設されている。
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『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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