【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【プロジェクト】 清山 陽平
和知駅プロジェクト

図1 JR和知駅


図2 学生案の展示
図3 布屋根による待合空間
■和知と和知駅
京都市内からJR嵯峨野山陰線に乗り、北におよそ1時間半。車窓を山の緑と広い空の青が二分し、小さな建物が数えられるほどになってきたあたりに、和知(註1)のまちはある。山々の合間を流れる由良川によるダイナミックな河岸段丘に沿って、丁寧に手入れされた田畑がのびやかに広がっている、美しいまちである。
JR和知駅(図1)は同町内に4つあるJRの駅の中で最も利用人数が多い中心駅であるが、それでも1日の利用客数は200人にも満たない。モータリゼーションの発展や少子高齢化、人口減少に伴い、駅を利用する人の姿は次第に減っていったが、それでもなお、駅は和知の中心である。また駅周りには役場や郵便局、銀行、ホール、図書館などが集まり、すっかり店の数は少なくなってしまってはいるものの、商店街の街並みは今も残っている。朝には電車の時間に合わせ、市内方面の学校へ通う高校生が親の車に送られてくる。夕方には小学生の一行が駅に集まり、そこからバスに乗って家に向かう。夏には駅前で祭が開催され、広大な駅前広場には櫓や屋台、人が溢れ、活気に包まれる。駅の周辺に住む人たちは、最盛期の駅の姿に思いを馳せながらも、「現在ともる小さな灯を消してしまいたくない」という思いから、駅内喫茶店の営業や駅員業務、駅前での定期イベント等を住民主体で行っている。
「和知駅プロジェクト」は、こうした場所や人との関わりあいを通して進められている。
■「和知駅プロジェクト」―活動の発端と経緯―
2015年4月:地方創生事業の一環としての「駅再生プロジェクト」について、神吉研究室が京都府からの相談を受けたことが本活動の発端であった。駅舎の改修等によって駅を中心とした地方の活性化を目指す「駅再生プロジェクト」において、初年度におけるモデル駅として取り上げられた京都府内数駅のうちの一つが和知駅であった。その後、修士の学生・研究生で複数の駅と関わっていく中で、地元住民の強い意志や協力等もあり、和知駅における活動が本格的に進展してきた。
2015年8月:京丹波町和知支所、駅運営に関わる駅周辺の住民を含む駅関係者との意見交換会において、「待合空間の向上」をテーマとした学生からの駅舎改修案3案を提示した。
2015年10月:学生案3案を「たたき台」とする形で地元住民の意見を募集した。学生案の模型やプレゼンボードを駅舎構内及び喫茶店内に展示し(図2)、広報にあたっては非常に高い地元視聴率を誇るLCTVに出演し呼びかけを行った。特に駅内喫茶や駅舎前面に対するものを中心に、多くの意見が得られた。
2016年4月2日・3日:和知で開催されたアートイベントに合わせ、駅前に仮設的な待合スペースを設営した。住民が地元野菜等を売る店を出す中で、私たちからは和知を訪れた電車利用者が待ち時間を過ごすための空間を、布屋根によりつくり出した(図3)。
このような一年間の活動を経た結果、京丹波町で和知駅改修の予算が確保されることとなり、改修が実現することとなった。現在は先に集めた町民の意見を基に案を作成し、話し合いを通して基本設計を進めており、今年度中の改修完了を予定している。
1)合併以前の旧町名。10年前の丹波町・瑞穂町との合併を経て、現町名は「京丹波町」。

図4 内装改修案

図5 外装改修案

図6 地元の委員会の方々との話し合い
■「和知駅プロジェクト」―和知駅改修のコンセプト―
昨年度からの活動を踏まえ、改修にあたっては以下の三点を大きな軸として進めている。
①待合空間の多様化と居心地の向上
現状の駅待合室は暗く、狭い。また駅内喫茶は常連客の利用がほとんどであり、若者世代を中心とする多くの人々は外部で待合時間を過ごしている。改修により待合室を明るくし、また駅内喫茶については店内の段差をなくし棚を整理することで空間を広く使えるようにした上で、奥まった席や窓際のカウンター席など座席の性質を多様化し、常連客も引き続き使いやすく、その上で若者世代も入りやすくなるような店内を目指す(図4)。
②駅の利用をディスプレイし瞬間的な人数の増大を受け止めるためのデッキ空間
水平性の強い駅舎に対し曲線的なウッドデッキを駅舎前面に広く拡張することで、駅を利用する人の姿を駅のファサードに表出させる。中央のスロープを挟んで左側(喫茶店側)には既存の庇を拡張した屋根をかけ半屋外にすることで、右側との空間的差異を持たせる(図5)。またこのウッドデッキは小学生の下校時や祭など、瞬間的な駅前利用者の増大を受け止めるための空間にもなる。
③駅舎改修を通した新たな関係性の構築
改修においては駅舎の形態操作だけではなく、駅周辺の運営者と駅の利用者との間の新たな関係性の構築が重要である。改修案について広く話し合う場を設ける(図6)、一部の改修を住民とともにイベント的に行うことなどを通して、これを目指す。
■縮小する地方と「駅」の可能性
人口減少社会となって久しい。多くの自治体において縮小に向けた計画が進められる中で、和知のような中山間農村地域においても、より少ない人口で生活に密接な役場の地域を維持していくことが必要とされている。高齢者人口の比率が高い分、むしろ都市以上にその緊急性は高いとも言える。縮小する農村地域を考える際、例えば駅はその中心となるポテンシャルを秘めた場所である。とりわけ和知駅は、先述したように交通インフラとしての駅機能をベースに、様々な公共施設が周囲を取り囲み、祭やイベントなども行われる、言わば地域文化の中心となっている。縮小していくまちを、それでも寂しくないまちにするためには、駅周辺の「小さな灯」を将来に渡り継いでいくことは重要である。和知駅の改修は、そのための一助とならなければならない。
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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