【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【エッセイ】 小室 舞
現在進行形バーゼル建築奮闘記
Progress in Progress
― サーペンタインパビリオン
これまでの経験をひとまずの集大成のような形で活かす機会を得たのは、2012 年のサーペンタインパビリオンの担当になったときでした。2012 年で12 回目を迎えたロンドンのサーペンタインギャラリーの夏季限定パビリオンの企画は、建築家による短期仮設パビリオン企画の先駆けとも呼べる存在になっています。期間限定のパビリオンというプログラム、言うならばトイレもドアも窓もいらない東屋のような屋外空間。大きな制約のない自由さが可能性を無限に拡張して、逆に難しさともなりました。このようなプロジェクトでは手を動かして何かを作ってみるしかないだろうと、インターンの一人と共にとにかくいろいろなアイデアを表現する模型ばかりを作っていきました。砂や蝋などを使ってみたり溶剤や熱で物を溶かしたり。初心に帰ったような童心に帰ったような、最終成果につながるものもあれば無縁のものも多くありながら、手で作っていく感覚や楽しさを再確認できるプロセスになりました。
このプロジェクトのコラボレーターであるAi Weiwei と事務所のボスであるJacquesHerzog とPierre de Meuron のコミュニケーションは、基本的にスカイプを通してのものでした。そこで力を発揮したのが実はその模型たちだったのです。同じ空間を共有できないスカイプですが、目の前に模型を置いてそれに合わせて動画を撮るように小型ウェブカムを動かしていくと、映画のように臨場感たっぷりに模型を見せることができます。彼らはこの方法が気に入り、不慣れなスカイプというハンディも越えてほぼ模型だけを使って順調にデザインを発展させていくことができました。
タイトなスケジュールの中で今までにないほど責任が大きく、わからないことも多く、正直楽しさと大変さが肩を並べるような状況でもありました。ゆっくり考えたり周りを見たりする余裕もなく、目の前のことに必死になっているうちに過ぎていった時間でした。しかし後々、作った全ての模型を並べて見る機会があったのですが、デザインが発展していく過程やそのときどきの思考の軌跡がありありと見えてきました。できた建築だけではなく山あり谷ありだったこのプロセス自体も愛おしい存在に感じられてきました。その一刻一刻を瞬間冷凍したような模型たちの存在が、期間限定でしか公開されなかったパビリオンで得られた経験や思い出を残してくれています。
もう解体されて売られてどこかに行ってしまったわけですが、これまでに事務所で関わってきたプロジェクトの中で、このパビリオンが初めての実現作品になりました。四ヶ月のみのオープン期間中には、できる限りロンドンに足を運んでパビリオンがどう使われているかを見に行きました。実際にその場で目にしたパビリオンの中では、子供たちが思いっきり駆け回わり、昼寝をする人も現れ、犬も飼い主と共にくつろぎ、さまざまな人や動物が心地よく思いのままにこの場所で時間を過ごしていました。
あるとき、まさか自分が設計に関わっていたなどとはつゆ知らず、たまたま隣にいた地元のおじさんが話しかけてきました。「このパビリオンいいよね、だからよく来るんだよね。」何より嬉しい言葉でした。楽しそうにパビリオンを使いこなしている人々の姿にはもう、素直に感激。設計中の苦労など吹っ飛びました。車が走ってこそ活きるように、建築も人々に使われてこそ活き活きと輝きを放ちます。完成直後のパビリオンを見たときよりも、こうして実際に使われている状況のほうが心に焼き付きました。
ちょうどその頃、京大の高松伸先生の退官記念に自分にとっての「建築のORIGIN」を「建築と○○」という形でエッセイとして表現するという機会がありました。いろいろと悩んだ末にたどり着いた自分の答えは「建築とあそび」というものでした。誰もが遊ぶようにその場所を楽しんで使いこなせるような場所を作りたい、そんな思いの小さな一歩がこのサーペンタインパビリオンで実現することができたと思います。
小さな仮設プロジェクトではありましたが、雇われの立場であっても自分の描いた線が建築として形になり、それを不特定多数の人が楽しそうに使ってくれるという経験は、この上ない喜びと充実感をもたらしてくれました。この設計に関われて本当によかったと思える忘れ難いプロジェクトとなりました。

サーペンタインパビリオンのオープニング

ロンドンのサーペンタインパビリオン2012

パビリオンでくつろぐ人々

パビリオンで遊びまわる子供たち
― 組織
事務所での仕事も長くなり、自分のやることにそれなりの評価と信頼が得られてきて徐々にチームをまとめる立場になると、今度は自分のことばかりに集中してもいられなくなってきました。働き始めたころはいかに自分のパフォーマンスを高めてプロジェクトをよくできるかに集中していても問題ありませんでした。が、個人の仕事ができるようになってくると、周りのチームメンバーへの配慮も求められるようになります。チームのリーダーとなれば尚更のことで、自分がどうこうという問題ではなく、個々が良い仕事をこなして更にチームとして良い成果をあげなければなりません。
自分にとって課題だったことの一つが、プロジェクトのたびに状況が違うので、結局いつも目の前のことに必死になり、仕事に慣れても周りへの考慮ができるほどの余裕がなかなか持てないことでした。みんなが自分と同じようにできるわけではないし、同じ成果を期待してはいけない。それができないことに対して怒るべきではないし、それぞれのできるところを活かすように仕事を分担して、チーム全員がいい雰囲気で気持ちよく働けないといけない。指摘されて頭でわかってはいても、それに気を取られて仕事の成果が悪くなっては本末転倒。そう簡単にはいかず葛藤は続いていました。それまでは小さめのチームだったおかげでなんとかできていたのですが。
そんな折りにオーストラリアのメルボルンにあるフリンダースストリート駅のコンペを担当することになりました。コンペという限られた時間でのプロジェクトであり、しかもそれまでより人数の多いチームです。となるとチームをどう運営していくのかを真剣に考えざるを得ません。デザインのことばかりでなく、作業や決定のスケジュール、性格もタイプも違うチームメンバーへのタスクの割り振り、全体としてどうバランスをとるか、いかに全体のモチベーションを保つかなど、考慮しなければいけないことが山のように出てきます。コンペだとただでさえデザインだけで頭がいっぱいになってしまうというのに。それぞれの作業状況はどうか、誰に何を任せるべきか、指示の方向性は間違っていなかったか、自分がやるべきこと以外に気になることばかりです。
かつては建築設計を仕事にするならとにかくデザインありきだと思っていましたが、それだけでは足りずビジネス的な組織論やマネージメント論も必要となることを痛感するようになりました。自分がチームメンバーの一人だとしたらどういうリーダーの在り方が嬉しいか、と同時にチームとしてどう成果をあげるか、そして自分個人でもどう学んでどう結果を出すか、こういった組織マネージメントたるものはこれまた奥が深くて難しい。今もまだ試行錯誤だらけです。このコンペではそれが何とかうまくいってさらに結果として勝つこともできたので、少し成長できた証拠になっているといいのですが。自分個人とチームとをうまくバランスとりながらもちゃんと結果を出せるように、もっとキャパシティを拡げていく必要がありそうです。

事務所のワークスペース

メルボルンのフリンダースストリート駅コンペ案
© Herzog & de Meuron
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『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
BACK NUMBER
18
2017.10
インタビュー:五十嵐淳
interview:
project:
essay:
三谷純,奥田信雄,魚谷繁礼,
五十嵐淳
竹山研究室「脱色する空間」
竹山聖,大崎純, 小椋大輔, 布野修司,古阪秀三, 牧紀男,
Galyna SHEVTSOVA
17
インタビュー:野又穫
2016.10
interview:
project:
essay:
野又穫,松井るみ,石澤宰,柏木由人
竹山研究室「無何有の郷」
竹山聖,山岸常人,布野修司,三浦研,牧紀男,古阪秀三,川上聡
16
2016.1
interview:
project:
essay:
中野達男,石山友美,TERRAIN architects
竹山研究室「コーラス」
竹山聖,布野修司,大崎純,古阪秀三,牧紀男
特集:アートと空間
2014.1
14
interview:
project:
essay:
松井冬子,井村優三,豊田郁美,アタカケンタロウ
竹山研究室「個人美術館の構想」
竹山聖,布野修司,小室舞,中井茂樹
特集:建築を生成するイメージ
2015.1
15
ホンマタカシ,八島正年+八島夕子,高橋和志,島越けい子
ダイアグラムによる建築の構想
竹山聖,布野修司,大崎純,
古阪秀三,平野利樹
interview:
project:
essay:
20
2020.01
