【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
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都市の中の巣
【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【エッセイ】 小室 舞
現在進行形バーゼル建築奮闘記
Progress in Progress
― スケール
結局そのクリケット場プロジェクトは紆余曲折を経て実現には遠くなってしまいましたが、この大規模な設計の経験はさまざまなことを教えてくれました。その一つが建築スケールと都市スケールを横断しながらデザインする視点です。一つのプロジェクトでも建築物のデザインとしての提案もあればおおまかなボリュームだけの提案もあると、それらを同時並行して考えなければなりません。一人のユーザーとしての目と、全体を俯瞰する鳥の目と、常に両方の視点からデザインを考えるようになりました。
つかみどころのないようなスケールを扱うにつれ、スケールに対しての考え方がどんどん柔軟になってきてしまった気がします。大規模プロジェクトも小規模プロジェクトも大きさに振り回される必要はなく、同じような構え方で取り組めるのではないかという感覚になってきたのです。住宅設計などでは1:200 くらいのスケールから1:50、1:10 などと各スケールを関連付けながら5 倍10 倍と思考対象の解像度を拡大していきます。都市スケールでも実は似たようなもので、1:1000 などのスケールから1:200 や1:50 といった建物スケールや部屋スケールへとうつりかわっていく感覚です。
異なるスケールを往来しながらそれぞれで並行して考えていく過程は、どんなスケールのプロジェクトにおいても必要となります。そう思うと少し考えるのが楽になりました。どんな規模であれ、全体を司るコンセプトからそれぞれのスケールにおけるコンセプトを重奏するようにつなげて、一つのストーリーを紡ぎ出す。まだ感覚的ながらも少なくとも自分のデザイン思考がスケールに大きく左右されることなく対応できるようになったというのは大きな進歩でした。
そもそもスケール感というのは相対的なものです。日本ではさまざまな建築要素の基本寸法や最小寸法をベースとしていましたが、体格が違い、文化が違い、ライフスタイルが違い、法律が違う環境ではそんな基準寸法さえ当然変わってきます。自分が日本で身につけたスケール感が欧米のプロジェクトでは通用しないことも多々あります。日本人だからか何かと小さく狭く設計しすぎとよく言われたものです。その分狭い中に機能を詰め込むのは妙に上手かったりするのですが。あるスツールの原寸大モックアップを皆で試し座りしたときも、ちょうどいいと言う自分に対して、低すぎると言う長身の同僚や座面が小さすぎると言う巨体の同僚。そんなものです。もう自分の持つ感覚だけに頼っているわけにはいきません。
多様な場所でのプロジェクトに関わるたびに扱うスケールも環境も変わり、自分の感覚とのズレは避けては通れません。これまでは当たり前のように思っていたことが、なぜこれはこの寸法なのか、それがどこから来ているのか、常に意識せざるを得なくなりました。いい意味でも悪い意味でもスケールというものに対する感覚が緩くなったようで、これを肯定的に捉えるならば、もうどんな規模のプロジェクトでもドンと来いと思えるような度胸と柔軟性だけは成長したのかもしれません。

都市スケールに及ぶローズクリケット場
― プレゼンテーション
スケール感覚を崩すきっかけとなった巨大なクリケット場のコンペ。これだけの規模であるのでデザインの対象となるのは新たなスタジアムだけでなく、敷地内のマスタープランから既存の改修や付属施設、ランドスケープまでさまざまな要素が含まれるかなり幅広いものです。一部分の具体的な詳細というよりは、全体を見据えたビジョンが求められていました。複雑な要素を汲み取りながらも柔軟性を持つマスタープランを提示するのは初めての経験です。そもそも良いマスタープランとはどういうものかが自分の中では掴みきれておらず、どこから考え始めるべきかすらもわからず戸惑いました。
チーム内でアイデアがまとまれば、その後の重要なタスクはプレゼンテーションです。具体的な建築の詳細が決まっていないので図面やイメージではアイデアを説明しづらく、ダイアグラムなどを含めて表現方法から考える必要がありました。各部分に対してさまざまなアイデアがありましたが、ただそれらを闇雲に説明すると情報が膨らみすぎてしまい、逆に焦点がぼやけてしまいます。
プレゼンで最も伝えたい内容が何かを考え、それを説得力を持って伝えるための一貫したストーリーをまとめ、そこに効果的に表現できるマテリアルを肉付けをしていく。学生課題でも基本は同じだと思いますが、実行するのはそう簡単ではありません。プレゼン上手なチームリーダーの元でパネル・パワーポイント・ブックレットを作るという経験は、プレゼン作りがあまり得意ではなくもっと設計をしたいと思っていた自分を大きく刺激しました。単にキレイでカッコいいマテリアルを作るだけがプレゼンではない。相手に伝わって共感を得られてこそ意味をなすのがプレゼン。 プレゼンを通じて関係者に共感されて初めて、建築は実現への歩みを進めるわけで。建築のアイデアを表現するストーリーを組み立てるのは、設計して図面を描くのと同じように重要で面白いものだと思えてきました。
最初はいまいちピンときていなかったストーリーという言葉が、自分の中でその重みを増
していきました。プレゼンって難しい。プレゼンって奥深い。

ロンドンのローズクリケット場のプロポーザル
© Herzog & de Meuron
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『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
BACK NUMBER
18
2017.10
インタビュー:五十嵐淳
interview:
project:
essay:
三谷純,奥田信雄,魚谷繁礼,
五十嵐淳
竹山研究室「脱色する空間」
竹山聖,大崎純, 小椋大輔, 布野修司,古阪秀三, 牧紀男,
Galyna SHEVTSOVA
17
インタビュー:野又穫
2016.10
interview:
project:
essay:
野又穫,松井るみ,石澤宰,柏木由人
竹山研究室「無何有の郷」
竹山聖,山岸常人,布野修司,三浦研,牧紀男,古阪秀三,川上聡
16
2016.1
interview:
project:
essay:
中野達男,石山友美,TERRAIN architects
竹山研究室「コーラス」
竹山聖,布野修司,大崎純,古阪秀三,牧紀男
特集:アートと空間
2014.1
14
interview:
project:
essay:
松井冬子,井村優三,豊田郁美,アタカケンタロウ
竹山研究室「個人美術館の構想」
竹山聖,布野修司,小室舞,中井茂樹
特集:建築を生成するイメージ
2015.1
15
ホンマタカシ,八島正年+八島夕子,高橋和志,島越けい子
ダイアグラムによる建築の構想
竹山聖,布野修司,大崎純,
古阪秀三,平野利樹
interview:
project:
essay:
20
2020.01
