【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
都市の中の巣
【インタビュー】 THEATRE E9 KYOTO 支配人・蔭山陽太
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【プロジェクト】小林・落合研究室
地域に根ざす設計技術・地域に根ざす人間居住
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
教授 小林広英
准教授 落合知帆
助教 宮地茉莉
【リレーインタビュー】 インテリアプランナー・藤江和子
家具-そこに座るものがあること
社会と向き合う
〜公共空間における家具〜
ーー藤江さんは、これまで公共空間に設置する家具を多く設計されています。このような家具と、住宅内の家具とでは、設計する際に全く違う条件が与えられると思います。ここからは、社会という枠組みのなかで設計される家具についてお話をお伺いできればと思います。

目黒セントラルスクエア (Photo Credit:浅川敏)
ーーまず、公共施設に設置されるような家具を考える際にデザインで特に考慮される点があればお伺いしたいです。
私の場合ほぼ80%以上が公共施設の家具です。民間の施設であっても、共有スペースの家具が多いので、全て公共という意識があります。住宅の世界っていうのはそこに住む人のために考えればいいだけだからその人の意向というのが重要になってくる。一方で、公共のものは、できるだけ多くの人が喜んでくれそうなものをつくりたいとは思いますよね。
ーー公共施設であれば様々な年代だったり、いろいろな立場の方が使われる場面が多くあると思うのですが、そのことについて何かお考えはありますか。
どういう人がたくさん利用するのかというのは、施設によって違いますからね。大学の図書館なら大学生の方が絶対的に多い。もちろん他の方も来るでしょうけど、大学生が主体になるわけですから、大学生にとってどうあったらいいかを考える。ですが、大学生にとってどうあったらいいかということを考える時にも、自分が利用者であったらどうあったらいいか、と私自身に問います。
ーー自分が使う立場になったときのことを考える、ということについてもう少し詳しくお伺いしてもいいでしょうか。
自分が使うんだったらこうあったらいいな、というのは絶対にある。自分がいいと思うものならば他の人にも勧めることができる。自分で良くないなと思うものはつくりたくないですね。
ーーデザインにおいて、何か特殊なものだったりすると、自分がとても良いと思っていても、他の人から見ると嫌な感情が起きてしまうということもあると思います。なんでもないものだったら皆が使えるのに、と。
でも、なんでもないものを皆が使ってくれるかどうか、喜んでくれるかどうかは、断言することはできません。あまり好きじゃないなと思う人は何人かいるかもしれない。けれども、つくろうとしているものは家具であって、好き嫌いを超えたものがあるわけですよね。家具があることによって恩恵を受ける人もいるわけですから。ちょっとものを置くとか、立ち止まってスマホを見るといった役割をもつこともあるかもしれないし、取り止めのない空間に様々な仕草を生む、そういうとっかかりを生み出すこともあるかもしれない。いろいろな形で役割を提示できたらいいんじゃないかと思いますけどね。そういう時に、全ての人に受け入れられるようなニュートラルなものがいいのかっていうのは、必ずしもそうではないと思います。私は建築も家具もメッセージがあった方がいいと思うんですよ。
ーー公共施設であれば様々な年代だったり、いろいろな立場の方が使われる場面が多くあると思うのですが、そのことについて何かお考えはありますか。
どういう人がたくさん利用するのかというのは、施設によって違いますからね。大学の図書館なら大学生の方が絶対的に多い。もちろん他の方も来るでしょうけど、大学生が主体になるわけですから、大学生にとってどうあったらいいかを考える。ですが、大学生にとってどうあったらいいかということを考える時にも、自分が利用者であったらどうあったらいいか、と私自身に問います。
ーー伝わるものがないといけない。何か時代によっても一般大衆の見る目みたいなものが変化したりすると思うのですが、それによって家具のデザインも変わったりするのでしょうか。
見る目は変わっているでしょうね。40年前に多くの人が建築をどう考えていたかというのは今と全然違いますよね。ただ、それに合わせて家具のデザインが変わるというよりは社会の考え方に沿っているのだと思います。
ーー藤江さんはどのように変わってきたのでしょうか。
やはり私は、高度経済成長期から80年代のバブルを経験しています。その時の社会の建築空間に対する見方は今とは全然違います。現代にとって建築は生活する環境であって、私たちを取り巻く環境という視点はすごく重要なわけです。80年代にはそのようなことは言っていなかったですよ。
ーー現代だと地球温暖化といった環境問題が取り沙汰されるようになっていますが、Synapse cloverのようなプロダクトをつくられたのもそのような背景が関係しているのでしょうか。
80年代には現在のような環境問題はまだ注目されておらず、ガラスや石だとか高価な材料をふんだんに使ったインテリアがたくさんできていました。ただ、やはり今つくるとすればそのような環境問題に着目して、木材だとかの再生可能な素材に意識をもたないといけないと思います。
ーーそのような変化というのは建築の流行と一致しているものなのでしょうか。
そうですね。建築もやはり変わると思います。昔と今では仕上げだって違うじゃないですか。
ーー建築の空間が時代と共に変わっていくのに対して、藤江さんは自然と変わっていくということでしょうか。
建築がどういった材料でどのようにつくられているかによって、そこに置くべき家具の姿は変わっていくと思います。私は建築の空間の中で活動しているので、社会が変わると建築が変わって、建築が変わるから家具が変わっていくという力がはたらくことはあると思います。
ーーそれと先ほどコロナウイルスの話に触れさせていただいたのですが、今は人と人との接触があまり好ましく思われていない社会になってしまっています。例えば京都大学のベンチでも、本来は人が座れるはずのところにバツの印がされていて、半分しか人が座れないようになっており、残念だなと思うことがあります。このような大きく変化する社会において家具が果たす役割というものも何か変化があると思われますか。
その例の見苦しい理由の一つは、一つの家具なんだけれど、そこに一人ずつしか当てはまらないデザインだからですよね。調整することができない。状況によってちょっと離れたところに他の人が座るということができないつくりになっています。だからそのような見苦しい風景ができるわけですよね。もっと自由に利用できるようにすればいいのにと思います。今、距離が近いことが良くないと言われているのは感染防止のためだけの話であって、この一時的なことに対しては使い方を規定する必要がないと私は思います。個々人の間で対応できるようになっていれば良いというだけです。
ーーそうですね。普通のときでも使えるけど距離を取らないといけないときでも移動することができる。そうすれば見苦しい風景にならない。
私は感染症の流行などでデザインが大きく変わるようなことは、あまり意味がないと思うんですよね。ただ人の動きが変わるということに対応するのはいいと思いますし、密に座っていいときとか、やっぱりあんまり密に座らない方がいい場面っていうのがあるわけですから。それは利用者が選べばいいだけの話です。だから、状況に対応できるように選択が可能になっている方がいいですよね。親子は別にくっついて座ってもいいですし、それぞれがそれぞれの関係で選べばいい。その自由こそが公共性だと思います。
これからについて
ーーそれでは最後に、これからの藤江さんの制作活動について伺いたいと思います。
そうですね。今は少し難しい話で、特別何かがあるというわけではないんです。これからSynapse cloverのようなオリジナルの作品をやらないわけではないのですが、そういう機会や動きは今のところまだないですね。というわけで、現実の今抱えているプロジェクトを確実に進めることになるわけですけれども、その他に何か建築家の方から依頼があればそこでまた考えたいです。ただ、これからも建築空間との関わりのなかでの家具製作は続けていきたいと思います。
ーーありがとうございます。また、『traverse』という機関誌は主に建築学科の学生をターゲットにしています。建築を学んでいる学生に対して何か一言いただければと思います。
私はリアル派ですから。実際に触るとか、触れて感じるとか、できるだけリアルに自分の肌で体験して、そこから出発して発想していって欲しいと思います。あまり頭だけで考えようとしないことです。頭の中で全てを完結してデザインしよう、設計しよう、というのは良くない考え方だと思います。
ーー実際に触れて感じるという視点は建築学生にはあまり馴染みのないものだと思います。では建築学生が家具を見たり触れたりするときに、こういうことに注目してほしいということはあったりしますでしょうか。
建築を学んでいる学生はやはり建築を見に行くことが多いでしょう。その際に、建築の中にある家具を使うことで、建築と家具を一緒の空間体験として捉えてほしい。そしてやはり触れてほしいなと思います。使って、触れるという体験なしで、ただ見るだけではあまり意味がないと思います。そこに人がいないとあまり意味がない。家具というのは人がいて、実際に使うことで初めて成立するもの。ですから家具の写真のなかには人が写っていないと全く意味がないと思っているんです。私の作品集には必ず家具とそれを使う人の写真を載せるようにしています。
ーーそれはつまり家具を使う際の人の振る舞いを見るということでしょうか。
そうです。人がどういう動きや仕草をするのかには地域性や国民性が出てきますよね。人の振る舞いは場所や風景によって全然違いますから。そうした人々のリアルな空気感を感じ取ることが家具デザインでは非常に大切です。そしてこの考え方はそこに家具そのものがなくても同じだと思います。実際にその国に行って、その地域に行ってみないとその場所に建つ建築について深く考えられないですよね。まずは人が生活している風景を見るということです。どういう空気の中で、人々はどういう姿をしているのか、というのは体験してみないと分からない。例えば旅行に行った際にはそういったことによく気を配って見てほしいですね。とにかく建築を考えるときも、家具を考えるときも、その足元に人がいるかどうかですよ。建築の足元に人がいるかは常に意識してほしいと思います。

インタビュー風景・藤江和子アトリエにて (撮影:編集委員)
藤江和子 Kazuko FUJIE
Kazuko FUJIE, born in 1947 in Toyama prefecture, is an interior planner and furniture designer. After graduating from Musashino Art University Junior College of Art and Design in 1968, she worked at Mayumi Miyawaki architectural laboratory. She then went freelance and worked as a furniture designer at Endo Planning. She established Kazuko Fujie Atelier in 1987 and has worked with a number of architects to design furniture and interiors for public facilities.
『traverse 新建築学研究』は京都大学建築系教室が編集・発行している機関誌です。17年度より紙媒体での出版を止め、web上で記事を発信していく事となりました。
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18
2017.10
インタビュー:五十嵐淳
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2016.1
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2014.1
14
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2015.1
15
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ダイアグラムによる建築の構想
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20
2020.01
